デンマーク初心者の川崎と行く教育と福祉の旅〜
なんてツアーはありません。
が、土曜日にありました福岡デンマーク協会デンマークを愉しむ会、
2月の例会「デンマークと日本、その教育観の背後にあるもの」
という講演を聞いてきましたので感じたまま書き込みます。
デンマークは北欧にあることはみなさんご存知の通りです。
九州とほぼ同じ広さに566万人が核家族を中心に暮らしていて、
一人当たりのGDPは日本の1.5倍という高い生産性が特徴です。
教育予算は日本の2倍、
障がい者にも高齢者にも生活に必要な年金が支給された高度福祉国家でもあります。
国政の投票率は85%という
小さな頃から政治が学べ、
国民の多くが政治に関心を持ち、
声が国政に届くシステムを国民が作っています。
そんな国の教育システムは日本と大きく違います。
0-2歳
保育ママと呼ばれる人たちが4-5人で子育てをしています。
食事は社会性を養うために会話をしながら時間をかけています。
3-6歳
森の幼稚園と呼ばれる体験中心の保育(教育)で、
ケンカは止めない。
料理は包丁を持たす。
など好きなことやりたいことはやらせる。
子供の話を聞くこと。
が基本で、大人の価値観を教えることはしていません。
自分の意見を話し相手の話を聞き、
自分の意見との違いを知り満足しないけど納得する。
違う意見の人とも共生できることを目指しているとのこと。
6-16歳
国民学校(小中一貫)では机の並びは生徒が決めています。
教師は教える立場でなく学びのサポーターの位置ずけなので教壇はない。
一クラス15名の少人数に2人の教師がいます。
1、学ぶおもしろさ、考える力を育む。
2、平等で民主的な社会をつくる。
3、自立した生活に必要な力を育む。
ことが目標になっているとのこと。
17-19歳
高等学校と職業別専門学校、
資格社会であるため学歴という考えはなく入試も卒業試験もない。
つまり入学のための勉強はなく資格を取るための専門的な勉強をします。
そして就職か進学を選びます。
19-27歳
さらに学びたい者は大学、上級専門学校に進学します。
以上第一部は教育についての講演でした。
教育現場の写真を見ながら話を聞きましたが、
どの世代の子どもたちの表情は明るく目がキラキラと輝いています。
自分の意見を聞いてくれる。
否定されない安心感からでしょうか。
今でいう自尊意識が高い、自己肯定感がある。
ですので、大人の言葉もよく聞いて相手を尊重しています。
デンマークには不登校という言葉はありません。
こんな楽しい学校に行かない理由がわからない。
さぼってるのに支援するのはわからない。
と言われたそうです。
説明すると、
たぶん学校が面白くないのでしょう。と、
第2部の話は、
社会主義と民主主義、
世間と個人、
家族形態と個人主義
をテーマとした教育、経済そして政治の話でした。
個人的には違った見解もありましたのでもっと聞きたい。
理解できない難しい話もありましたので、
次の機会に触れたいともいます。
いずれにしても、
とても興味深い考察で、
考えさせられる話した。
教育と福祉を考える場合、
デンマークの考察を抜きにしては考えられません。
日本が抱える問題の解決策を示唆しています。
自分の言葉で語るには、
実際のデンマークを体験する必要があります。
今年の視察は是非とも参加したいです。
教育とは誰のためにあるのか?