今年最初のオンライン勉強会のテーマは「議会評価」。私の問題意識は、単純に、行政は行政評価をやっているので、議会は議会で行うべき、というもの。

常通さん、ゲストを快く引く受けてくださり、ありがとうございました。芽室町議会はやはり素晴らしい議会ですね。何より「議会改革の歩みを止めない」を合言葉に常に進化を模索している点など目指すべき議会モデルの一つとして、他議会が見習うべき点は多々あると思います。西日本新聞の論説委員の前田さん、毎回鋭いコメントをありがとうございます。

2年前の統一地方選で顕著に表れた議会に対しての有権者の「無関心」。「議会は何をやっているのか分からない」とか、「議会が市民のために何ができるのか伝わらない」とか、厳しい意見が多い。NHKが議員を対象にしたアンケートでは、ななんと約3割弱が議会は必要ないと答えていたのにはショックでした。

要約は今回も下記のAI要約まとめにお任せして、私の雑感を少々。

議会評価は概ね大きく2つ。日本生産性本部が出している政策サイクルを基軸にしているのと、議会基本条例を基軸にしているものと。

芽室町議会は試行錯誤しながら、後者の議会基本条例を基軸にしている。

議会基本条例に書かれている条文通り、「議会が機能しているのか」検証・点検し「評価」する。必要であれば「修正」するというもの。

議会基本条例には、議会としてのミッション(使命)と議会の役割・仕事について書かれているので、新人議員に議会の使命や仕事内容について知ってもらうという目的や改めて認識し、原点に戻るという目的もある。 

少なくとも改選後の新人研修として議会としてやるべきことだと思う。

芽室町議会では1年ごとに行うそうですが、可児市議会などのように4年の任期での議会サイクルとして考えている議会もある。

基本条例がない議会は、日本生産性本部のを参考にするか、単純に「住民への情報公開と共有」「住民参加(参画も含む)」「機能強化」の3点において評価してみるのもいいと思う。

議会評価に取り組んでいる議会は、概ね専門家と住民からも検証と評価をしてもらう外部評価も考えている。これはWSでの大半のグループからでてきた意見でもある。芽室町議会は、住民アンケートという形で行っている。

前田さん曰く、「議会評価そのものが、住民との信頼関係を築く」全く同感。

ただ、住民に目に見えるような形での成果となると、具体的な評価指標から考えていく必要があるようにも思われる。それは何なのか?

政策サイクルを基軸に考えると、住民からの声をどれだけ市政に届け=政策提言し、具現化できたのかが直接の指標とも言える。

予算や総合計画のアクションプランの修正案の数も、それがどれだけ調査し、住民の声を反映したもので行われたものなのか、指標として考えることができるかもしれない。

住民からの反応は?との問いに、ゲストの常通さんは、まだ分からないという。

議会評価の取り組みはまだ始まったばかりで、住民からの反応は後からついてくると思う。

これはマニフェスト検証と評価を御船町でしていた時の話だが、数年後にWSに参加された住民から、「職員が変わった」「話を聞いてくれるようになった」「私たちのところへよく足を運んでくれるようになった」と声が聞かれるようになった。

また、職員からも「住民が変わった」「今まで何でもかんでもあれして、これしてと言っていましたが、自分たちでできる事は自分たちで行うように」結果として陳情電話が減ったそうです。

議会評価には必ず「住民参加・参画」があるが、これは何も住民との意見交換だけを指すものではなく、議会モニターやサポーターのように住民が議会に自発的は関わることが大切だと思う。

芽室町議会は、今後政策サポーター制度の導入を考えているそうだが、住民との意見交換と違い、調査や研究をある一定期間、テーマを持って一緒に行う仲間として考えることができる。

運営面をチャックするモニター制度も、1年議会をしっかりウオッチしてみて分かることも多い。そういう意味で2つの制度は議会にとっても住民にとっても非常にメリットがある制度だと思う。

これら2つの制度に関しては、近い内にオンライン勉強会のテーマにして行いたいと考えています。

議会評価は、「議会の見える化」と「住民参加と参画」を促進するものと思う。議会への無関心を是正するためにもぜひ各議会で実施してもらいたいものです。

以上、ローカルマニフェスト推進ネットワーク九州 代表 神吉信之氏によるレポート